第11版コアルール解説①―指揮フェイズ

ウォーハンマー40kの第11版は、第10版のルールを踏襲し、より直感的に分かりやすく再編されている。そのためこれまでのユニットデータやコデックスもすべて使用できるのが特徴だが、中には大きく変わった点もある当店の記事は、公開されたコアルールを確認しながら、どの様に変化をしたのか、アルマゲドンBOXが発売するまで順番に確認していこうと思う。

ゲームの流れは5つのフェイズを順番に進め、5バトルラウンドの間に作戦目標を奪い合う基本構造はそのままである。しかし、実際に遊んでみると、第10版で「少し扱いづらかった部分」や「影響が弱かったルール」にかなり大胆な手が加えられている。とりわけ最初に理解しておきたいのが、コアルールの構成と、指揮フェイズにおける戦闘ショックの変化だ。

 

コアルールブックの内容は?

今回紹介されているコアルールブックは、アルマゲドン・ボックスセットに収録され版をもとにしている。内容は大きくつに分かれている。最初は、ダイスの振り方、データシート、視認、移動やダメージ処理など、ゲーム全体で頻繁に参照する基本ルール。次が、指揮、移動、射撃、突撃、白兵戦というバトルラウンドの手順である。

さらに、地形、策略、作戦目標、アクションなどを扱う「戦場と戦術」の章があり、その後に戦略的予備戦力、合流ユニット、モンスタービークル、輸送車両、航空機、飛行移動などの高度なルールが続く。最後には武器キーワードや共通能力をまとめた参照章が置かれている。

整理の仕方としては合理的だが、少し困る面もある。たとえば一台の戦車を動かして射撃するだけでも、通常移動は基本ルール、地形との関係は戦場ルール、車両の特殊処理は高度なルール、使用する武器キーワードは参照章、と複数箇所を行き来する必要があるからだ。新しい版に慣れるまでは、フェイズ単位で必要な処理を自分なりにまとめておくと遊びやすいだろう。

一方で、驚くべきことに、このコアルールブックには標準的なアーミー編成ルールが収録されていないと解説されている。デタッチメントやポイント、強化の仕組みは、アプリや公式ダウンロード資料を参照する形式になるようだ。ミッションの詳細もミッションデッキ側に委ねられる。紙のルールブック一冊だけで全てを完結させるのではなく、デジタルルールと組み合わせて運用する方針が強まった版と言える。

 

ターンの流れは第10版を継承

通常のゲームは5バトルラウンドで行われ、各ラウンドには先攻プレイヤーと後攻プレイヤーのターンが一回ずつある。各ターンは、指揮フェイズ、移動フェイズ、射撃フェイズ、突撃フェイズ、白兵戦フェイズの段階で進む。

 

指揮フェイズの開始時には、そのタイミングで使用する能力を解決する。たとえばスペースマリーンであれば、敵を討つべき標的として指定する「節目の誓い」アーミールールを使用する。ミッションデッキを使うゲームなら、二次目標のカードを確認するのもこのタイミングだ。自分が何を達成すべきターンなのかを知ってから、部隊を動かし始めることになる。

続いて、両プレイヤーは指揮ポイントを1点ずつ獲得する。指揮ポイントは、後に解説する策略を使用するための資源だ。重要な突撃をやり直したり、敵の攻撃に割り込んだり、増援を特殊なタイミングで投入したりと、ゲームの決定的な場面で消費される。

 

半壊でも判定が必要になった戦闘ショック

11版の指揮フェイズで最も大きな意味を持つのが、戦闘ショック判定である。第10版では、基本的にユニットが開始時兵力の半分を「下回った」ときに判定が必要だった。しかし第11版では、半分以下、つまりちょうど半数まで削られた段階で判定が必要になる。

 

たとえば、10ウーンズの戦車が残り5ウーンズになった場合や、2体編成のユニットが1体を失った場合も対象になる。特に2体ユニットは、第10版では一体残っても「半数未満」にならず、通常の損耗だけでは判定を要求されにくかった。第11版ではそうした小規模精鋭ユニットにも士気の揺らぎが現れる。

さらに重要なのは、すでに戦闘ショック状態であるユニットが、自動的に立ち直るわけではなくなったことだ。指揮フェイズに再び判定を行い、失敗すればその状態が続く。敵を戦闘ショック状態にする能力は、一時的な嫌がらせではなく、次のターンの得点や策略まで妨害する継続的な武器となる。

戦闘ショックの被害は得点と策略に直結する

戦闘ショック状態になったユニットは、確保力が「OC 0」ではなく「OC -」として扱われ、修正によって1以上にすることができない。つまり、どれほど高価なユニットであっても、戦意を失えば作戦目標を確保できなくなる可能性が高い。

加えて、戦闘ショック状態のユニットは策略の対象にできない。ここが非常に厳しい。高火力の大型ユニット、決定的な白兵戦部隊、作戦目標に居座る主力が戦闘ショックに陥れば、プレイヤーはせっかく貯めた指揮ポイントを使って守ることさえできないのである。

さらに、戦闘ショック中のユニットが退却する場合、決死の脱出に関わる危険な処理を受ける。そしてミッション上のアクションを開始したり、進行中のアクションを完了したりすることもできない。今まで「火力を少し下げるより、敵を直接倒した方が早い」と考えられがちだった戦闘ショックテストの強制は、第11版では相手の得点を妨害する本格的な戦術になりそうだ。

指揮フェイズ終了時に得点する難しさ

戦闘ショックを解決した後、指揮フェイズに使用する能力を処理し、最後にフェイズ終了時のルールやミッションの得点処理を行う。多くの主目標は指揮フェイズ終了時に得点するため、前の敵ターンを生き残り、しかも戦闘ショックに耐え抜いた部隊でなければ確実に点を取れない。

この変更は、これまで形骸化していた戦闘ショック判定の重要性を正しく調整した良い方向性だと思う。

次回は、移動フェイズが車両、飛行ユニット、多数のモデルを抱えるユニットにどのような変化を与えたのかを見ていこう。

ウォーハンマー40kゲーム攻略

Blog posts

View all
第11版コアルール解説②―移動フェイズの刷新

第11版コアルール解説②―移動フェイズの刷新

ウォーハンマー40k大森浩史
第11版コアルール解説①―指揮フェイズ

第11版コアルール解説①―指揮フェイズ

ウォーハンマー40k大森浩史
スペースマリーンの身体とプライマーク

スペースマリーンの身体とプライマーク

ウォーハンマー40k大森浩史