第11版コアルール解説⑤:武器キーワード

ウォーハンマー40kの武器は、単なる射程、攻撃回数、攻撃力、貫通値、ダメージだけで個性が決まるわけではない。アサルト、ブラスト、メルタ、会心ヒットといった武器キーワードによって、同じ火力でも役割が大きく変わる。第11版では、多くの能力が第10版を引き継ぐ一方、ヘヴィ、サイキック攻撃、暴発武器などに重要な修正が加えられている。

射撃武器の基本キーワード

アサルト武器は、ユニットが全力移動をした後でも射撃できる武器だ。前進しながら火力を維持したい歩兵や高速部隊には欠かせない。第11版では、アサルト射撃を行うこと自体による命中低下はなく、機動力と射撃を素直に両立できる。

ラピッドファイアは、射程の半分以内で追加の攻撃回数を得る能力である。たとえば24mvの銃が12mv以内でさらに一発増えるという形で、前線に踏み込む価値を作る。ピストル系の武器は、今後は至近射撃に関係する名称へ整理されると解説されており、接敵中でも敵へ撃ち込める武器として機能する。ただし通常の歩兵は、近接用射撃武器と通常の長銃を同時には撃てない。

噴射は火炎放射器のように自動命中する武器だ。第11版の遮蔽は攻撃側の射撃技能を悪化させるため、ヒットロールを必要としない噴射は実質的に遮蔽の影響を受けにくい。敵が瓦礫の奥へ隠れていても、炎で焼き払う役割は明確になる。

ツインリンクはウーンズロールをリロールでき、耐久力の高い標的にも粘り強く傷を与える。会心ヒットは通常、クリティカルヒットとなる6で自動的にウーンズロールを成功させる能力だ。第11版では、このウーンズロール自動成功をあえて使用せず、通常のウーンズロールへ進む選択が可能になると説明されている。会心ウーンズも持つ武器で、致命的ダメージを狙いたい場面に意味を持つ。

 

白兵戦にも群れを薙ぎ払う能力が登場

ランスは、突撃したターンにウーンズロール1を得る白兵戦向けの能力であり、先手を取って衝突する騎兵や槍兵の破壊力を表す。精密攻撃は、視認できる敵キャラクターを攻撃割り当ての先頭に置かせる能力で、合流ユニット内の指揮官を狙い撃ちする。

ブラストは、大人数の敵を射撃した際に攻撃回数を増やす能力として存続する。通常は敵5体ごとに追加攻撃を得るが、第11版ではより多くの追加攻撃を得る武器も登場する見込みだ。

注目すべき新要素は、白兵戦版のブラストとも言える「蹂躙Cleave)」である。蹂躙のスキルを持つ武器の攻撃を一つの敵ユニットへ集中させると、敵モデル数に応じて追加攻撃を得る。たとえば巨大な斧や回転する殺傷武器を持つ指揮官が、大群の歩兵を薙ぎ払う場面を表現しやすくなる。対戦相手が小型兵を大量に並べるなら、白兵戦キャラクターの装備選択にも影響しそうだ。

メルタ、会心ヒット・会心ウンズ、特効

メルタは射程の半分以内で追加ダメージを与える対装甲兵器である。第11版では増援が敵から8mvより外側へ到着できるようになったため、短射程の対戦車部隊が出現直後からメルタの距離に入りやすくなる。

また、ダメージ修正の処理順序も整理される。追加ダメージを加えた後に半減処理を行うため、メルタ武器がダメージ半減の敵へ攻撃した際の挙動が自然になる。逆に、敵が攻撃ダメージを0にする能力を使った場合、後からメルタの追加分だけを足すような処理はできなくなる。

会心ウーンズは、クリティカルウーンズを致命的ダメージへ変換する。高いアーマーセーブや強力なスペシャルセーブを持つ敵に対して非常に有効だが、第10版後期と同様に、一発の巨大なダメージが多数の歩兵へ過剰に飛び散ることはない。

特効は特定のキーワードを持つ敵に対し、指定値以上のウーンズロールをクリティカルウーンズとして扱う。特効・インファントリー2+のような能力であれば、耐久力に関係なく歩兵へ傷を与えやすい。さらに会心ウーンズと組み合わされれば、対象となる敵へ大量の致命的ダメージを生み出す危険な組み合わせとなる。

追加攻撃は、白兵戦で通常選ぶ一つの武器に加えて使用できる。巨大な爪や尾、騎乗獣の噛み付きなどを、本来の主武器と同時に叩き込める能力である。連続命中はクリティカルヒットごとに指定数の追加ヒットを生み、数を増やして敵を削る。ただし追加で生まれたヒット自体はクリティカルヒットではないため、会心ヒットを同時に持っていても追加分までウーンズロールが自動成功になるわけではない。

 

ヘヴィ武器は少し動いても構えられる

11版で大きく強化されたのがヘヴィ武器である。第10版では、ヘヴィの命中ボーナスを得るにはユニットが完全に静止していなければならなかった。第11版では、3mvまでの移動であれば、武器を据えて撃つ恩恵を維持できる。

これは射撃部隊にとって非常に大きい。廃墟の裏に隠れていた砲撃ユニットが、ほんの少しだけ顔を出して射線を確保しながら、ヘヴィの命中強化も得られるからだ。特に高火力の戦車や大型怪物に搭載されたヘヴィは、完全な静止を要求されないことで、射線管理と生存性を両立しやすくなる。

ただし、戦場へ到着したばかりのユニットはヘヴィの恩恵を得られず、接敵中にモンスタービークル至近射撃を行う際にも、このボーナスで不利を相殺することはできない。ヘヴィは強化されたが、どこでも無条件に使用できるわけではない

サイキック攻撃は「妨害されにくい力」へ

10版では、サイキックというキーワードは敵の対サイキック能力の対象になるなど、弱点として見える場面が多かった。第11版では、サイキック武器による攻撃はヒットロール、射撃技能、白兵戦技能への修正を無視できると解説されている。

これにより、サイキック射撃は遮蔽、煙幕、隠密能力といった精度低下を受けず、安定して命中させられる攻撃になる。敵が物陰へ隠れ、通常の火力を鈍らせる戦場では、ライブラリアンや異能の怪物が放つ攻撃が頼もしい突破口となるだろう。

暴発は壊滅ではなく継続的な損耗へ

プラズマ兵器のオーバーチャージなどに付く暴発は、処理が大きく変わる。暴発武器で攻撃するたび、そのユニットは武器数に応じて暴発判定を行い、各ダイスで1または2が出ると致命的ダメージを受ける。通常のモデルなら1点、モンスタービークルであれば3点だ。

10版のように失敗した武器の装備者が直ちに丸ごと倒れる処理ではないため、複数ウーンズを持つ精鋭兵やキャラクターにとっては扱いやすくなる場合がある。たとえば高価な重装射撃兵が、一度の不運で即座に失われにくい。一方で1ウーンズの兵にとっては、失敗範囲が広がったことで危険が増す。また、車両は失敗しやすくなったうえに3点を受けるため、オーバーチャージのリスクが明確に重くなる。

この暴発ロールは、決死の脱出や輸送車両からの危険な降車にも使用される。第11版の戦場では、危険な行為を同じ処理で分かりやすく管理しつつ、強引な戦術には確実に代償を伴わせる設計が見えてくる。

最後に、一発限りのスキルを持つ武器も共通ルールとして定義される。ハンターキラー・ミサイルのように一度しか発射できない武器は、失われたモデルが回復や復活によって戻ってきたとしても、すでに使用済みであれば再発射できない。データシートごとに書かれていた単発兵器の扱いが統一されることで、復活能力との組み合わせによる混乱を避けやすくなる。

次回は、射撃の威力を大きく左右する地形ルールを扱う。遮蔽の恩恵がセーブから射撃技能へ移ったこと、そして新たな隠密状態の存在によって、第11版の盤面は大きく姿を変える。

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