第11版コアルール解説④―射撃フェイズと高速ダイス処理

11版の射撃フェイズは、見た目には第10版とよく似ている。射程内で視認できる敵を選び、ヒットロールウーンズロールセーブロールダメージの処理の順番で攻撃を解決する。しかし今回最も大きく変わるのは、複数の防御プロフィールを含むユニットへ攻撃したときの処理だ。第11版は「高速ダイスロール」によって、できる限りセーブをまとめて振る方向へ進んでいる。

四つの射撃方法

射撃フェイズでユニットが行う射撃は、大きく四種類に整理される。最も基本的なのは通常射撃で、通常の射撃武器を使用する。全力移動を行ったユニットが、アサルト能力を持つ武器だけで撃つ場合はアサルト射撃となる。

敵と接敵している場合には至近射撃を使用する。これはピストル系の武器や、接敵中のモンスタービークルが武器を撃つための処理を統合したものだ。そして視線を必要としない砲撃武器は、間接射撃として扱われる。

攻撃するには、通常は射程と視認が必要である。モデルの一部から敵モデルの一部へ直接線が通るなら視認できるという、いわゆる実視線の考え方は維持されている。腕や武器の先端、車両の突起まで視認判定に関わるため、地形の扱いと合わせて確認することが重要だ。

接敵中のモンスタービークルは、至近射撃用の武器だけでなく、それ以外の射撃武器を使用して接敵中の敵、あるいは視認できる別の敵を狙える。ただし、至近射撃やピストルに該当しない武器には命中へのマイナス1が付く。またブラスト武器は、自分が接敵している敵を目標にできない。逆に、接敵中の敵モンスターや敵ビークルを外部から撃つこともできるが、その射撃にも射撃性能への1が付く。第10版で分かりづらかった大型モデルの接近戦射撃が、射撃方式として整理された部分である。

間接射撃は観測役が重要になる

砲兵に代表される間接射撃は、視認できない敵も対象にできる。直接射線が通っておらず、視認できない敵にも、間接射撃であれば干渉できる可能性がある。しかし、見えない相手へ無条件に高精度の砲撃を浴びせられるわけではない。

間接射撃で標的を直接視認できない場合、対象は常に遮蔽物ボーナスの恩恵を得るため、射手の射撃技能は1悪化する。さらにヒットロールをリロールできず、自軍の誰も標的を視認していない完全な盲撃ちであれば、命中出目1から5は常に失敗し、実質的にクリティカルヒットである6でしか命中しない。

一方、自軍の別のモデルが標的を視認しているなら、その部隊が観測役となり、常に失敗する出目は1から3までに緩和される。前線の高速部隊が敵を発見し、後方の砲兵が射撃する連携が重要になるわけだ。砲兵は単独で安全圏から敵を消し飛ばす兵器ではなく、進軍する味方を支援して初めて十分な威力を発揮する兵器へ調整されている。

ヒットロールとウーンズロール

同じ武器を持つモデルの攻撃はまとめて振る。ヒットロールでは武器の射撃技能を参照し、1は常に失敗、通常は6がクリティカルヒットとなる。修正値には上限があり、ヒットロールへの修正はプラス1またはマイナス1までである。

ただし、第11版で注意したいのは、「ヒットロールへの修正」と「射撃技能そのものへの修正」が別枠で扱われることだ。たとえば、敵が受ける遮蔽の恩恵によって射撃技能が1悪化し、さらに別の効果でヒットロールにマイナス1が付くなら、実質的に命中が二段階難しくなる場合がある。遮蔽が防御側のセーブを高めるのではなく、攻撃側の精度を下げる第11版では、この違いが非常に重要になる。

命中した攻撃は、武器の攻撃力と敵の耐久力を比較してウーンズロールを行う。攻撃力が耐久力の2倍以上なら2+、上回るなら3+、同値なら4+、下回るなら5+、半分以下なら6+でウーンズとなる。こちらも1は失敗し、通常6はクリティカルウーンズとなる。

セーブをまとめて振る新処理

防御プロフィールが一種類しかないユニットであれば、セーブは従来と大差ない。アーマーセーブに敵武器の貫通値を適用し、必要に応じてスペシャルセーブを選ぶ。問題は、同じユニット内に異なる防御能力を持つモデルが混ざる場合だ。

例として、ブラックテンプラーの部隊に、通常の戦士、より軽装の兵、そして大将帥ヘルブレヒトのようなキャラクターが合流している状況を考えよう。攻撃を受けた側は、まず同じ防御プロフィールを持つモデルを「割り当てグループ」として分類する。そして、どのグループからダメージを受けるかを、セーブを振る前に決める。

負傷済みの非キャラクターモデルがいれば、そのモデルを含むグループを先に置かなければならない。キャラクターは原則として合流ユニットの後に置かれ、狙撃能力がない攻撃で先に傷つくことはない。順番を決めた後、攻撃による全てのセーブロールを一度に振り、出目を低いものから並べて、その順番でグループへ適用していく。

たとえば、スペースマリーン:プライマリス・ヘルブラスターのプラズマ射撃が、ケイオス・スペースマリーンの部隊と合流しているケイオス・スペースマリーン:ケイオスロード7ウーンズロールを成功したとする。セーブロールの結果、まず一般兵が攻撃を受け、低いセーブロールの結果によって倒される。一般兵が全滅した後に残っている比較的高い出目は、強力なスペシャルセーブを持つロードが受ける。結果として、キャラクターは従来より生き残りやすくなる場面がある。

この処理は最初こそ直感的でないが、攻撃ごとに一個ずつセーブを振り、合流ユニットが残っているか確認し続ける手間を省く狙いがある。合流部隊や混成防御部隊を多く使うアーミーでは、早めに手順に慣れておきたい。

ダメージ、致命的ダメージ、痛みを知らぬ者

セーブに失敗した攻撃は、武器のダメージ値だけ対象モデルのウーンズを減らす。一つの攻撃による余剰ダメージは、通常は同じユニット内の次のモデルへ流れない。2ウーンズの兵がダメージ6の射撃を受けても、一発で倒れるのはその一体だけである。

一方、致命的ダメージは通常のセーブを無視し、一点ずつ順番に適用される。そのため、5点の致命的ダメージなら、2ウーンズの歩兵二体を倒し、さらに別の一体へ1点を与えられる。装甲の硬い敵やスペシャルセーブを持つ敵にも通しやすい、特殊なダメージである。

「痛みを知らぬ者」に相当する能力は引き続き有効で、受けたウーンズごとに指定された値以上を振れば、その損害を無視できる。致命的ダメージにも利用できるため、強固な精鋭部隊や巨大モデルの耐久性を支える重要な能力となる。

 

車両の爆発と暴発判定

大型兵器や車両が最後のウーンズを失った場合、「恐るべき最期」に相当する能力を持っていれば、破壊される直前にD6を振る。6が出た場合、周囲6mv以内のユニットへデータシート記載の致命的ダメージを与える。中型車両ならD3、大型車両ならD6といった激しい爆発が起こり得る。

11版では輸送車両の緊急降車や暴発兵器の処理も10版より大きな致命的ダメージに結び付くため、破壊寸前の車両の周囲へ味方を密集させることは以前以上に危険になりそうだ。

射撃の基本は変わらずとも、誰がセーブを受けるのか、遮蔽物ボーナス射撃技能へどう影響するのか、暴発武器が自軍へどの程度損害を返すのかという部分は変化している。次回は、その射撃を形作る武器キーワードの変更をまとめて見ていこう。

ウォーハンマー40kゲーム攻略

Blog posts

View all
第11版コアルール解説④―射撃フェイズと高速ダイス処理

第11版コアルール解説④―射撃フェイズと高速ダイス処理

ウォーハンマー40k大森浩史
第11版コアルール解説③―増援と縦深攻撃

第11版コアルール解説③―増援と縦深攻撃

ウォーハンマー40k大森浩史
第11版コアルール解説②―移動フェイズの刷新

第11版コアルール解説②―移動フェイズの刷新

ウォーハンマー40k大森浩史