東部戦線のソ連軍、1939~1941年 スポットライト

この記事はバトルフロントコミュニティからの転載である。原文を日本語に翻訳して掲載している。
出典:Soviet Forces on the Eastern Front, 1939-41 Spotlight
原記事URL:https://www.battlefront-community.com/article/soviet-forces-on-the-eastern-front-1939-41-spotlight/
原記事公開日:2026年10月22日
著者:Wayne Turner

東部戦線のソ連軍、1939~1941年 スポットライト

ソ連軍を示すSOVIETの公式ヘッダー

『Flames Of War』の初期戦(Early War)を扱う最新の書籍では、待望のテーマである、バルバロッサ作戦として知られる1941年のドイツ軍によるソ連侵攻を取り上げる。私たちは書名をシンプルに『Barbarossa(バルバロッサ)』とした。この象徴的な作戦名なら、第二次世界大戦に少しでも関心がある方には、すぐに伝わると考えたからである。

本書は、1939~1941年の東部戦線におけるポーランド軍、ドイツ軍、ソ連軍、フィンランド軍を扱う。

ドイツ軍とソ連軍は、この広大な戦線の各地で戦闘を繰り広げた。私たちは、可能な限り多くの内容を本書に詰め込もうと努めた。さらに、本書に収まりきらなかったドイツ軍とソ連軍を扱う追加フォーメーションも多数制作する予定である。加えて、ドイツとともに戦った枢軸国の同盟軍を扱う編成資料も制作する。

ソ連軍

新たなフォーメーション

  • T-26戦車大隊(T-26 Tank Battalion)
  • BT-7戦車大隊(BT-7 Tank Battalion)
  • T-34戦車大隊(T-34 Tank Battalion)
  • T-35重戦車大隊(T-35 Heavy Tank Battalion)
  • T-28重戦車大隊(T-28 Heavy Tank Battalion)
  • ヴァレンタイン戦車大隊(Valentine Tank Battalion)
  • 自動車化ライフル大隊(Motor Rifle Battalion)
  • 騎兵連隊(Cavalry Regiment)
  • ライフル大隊(Rifle Battalion)
  • ソ連軍のワイルドカード・ユニットと支援部隊(Soviet Wildcard and Support Units)

初期戦のソ連軍戦車のミニチュア

1941年までに、赤軍は拡充を続ける兵器群に、さまざまな新型の強力な戦車を加えていた。多数の新型T-34 1940年型中戦車(T-34 obr 1940)と、KV-1 1940年型重戦車(KV-1 obr 1940)、KV-2重戦車が、前線の機械化軍団に配備されていた。これらの新型の強力な戦車は、すでに機械化軍団に配備されていた数千両のT-26軽戦車と高速のBT戦車を補強した。

ドイツ軍は、バルバロッサ作戦の最初の数週間にこれら両系統の戦車と初めて遭遇し、不意を突かれた。新型戦車による反撃はドイツ軍戦車の前進を食い止め、新型戦車の集中する地域を避けて進路を変えることを余儀なくさせた。とりわけKVは難敵であり、ドイツ軍が浴びせる攻撃のほとんどを跳ね返した。ドイツ軍戦車は、撃破用の重砲が前進してくるまで、ソ連軍戦車を引きつけておかなければならないことが多かった。

T-26戦車大隊では、イギリスのヴィッカース6トン戦車を基にしたこれらの軽戦車で、フォーメーション全体を編成できる。ソ連はその設計に独自の改良を加え、より強力な45mm砲を搭載した。低速で装甲も薄いが、強力な打撃力を備えている。ユニットの一つを装甲強化型のT-26E戦車にすることもでき、攻撃の先頭に立たせるのに最適である。また、一部のT-26戦車を、機関銃砲塔を二つ備えた型にすることもできる。

このフォーメーションは、独自の偵察戦車や火炎放射戦車、自走砲、対空機関銃も備えている。小型のT-38偵察戦車は、便利なスピアヘッド(Spearhead)をもたらすとともに、河川を渡るための水陸両用(Amphibious)能力も持つ。KhT-130火炎放射戦車中隊(KhT-130 Flame-tank Company)は、頑強な歩兵陣地への対処に非常に役立つ兵器を提供する。

新しいプラスチック製T-26キットでは、T-26、T-26初期型・双機関銃砲塔型[T-26 (early)(Twin MG)]、KhT-130を組み立てられる。

ソ連軍軽戦車のミニチュア

BT-7戦車大隊は、前述のT-26と同様に編制されているが、同程度の火力を持ちながら、より高速で機動力の高いフォーメーションである。BT-7は、同じ強力な45mm対戦車砲を搭載している。BT-7はT-26より高速なだけでなく、装甲も厚い。

BT-7戦車大隊で選択できる火器ユニットは、T-26と同じである。自走砲は、SU-12自走砲中隊(SU-12 SP Gun Battery)またはBT-7A自走砲中隊(BT-7A SP Gun Battery)から選択する。SU-12は、軽トラックの荷台に76mm歩兵砲を搭載している。砲兵射撃と直接射撃のどちらも行える。BT-7Aは、BT-7の車体に載せた拡大型砲塔に同じ砲を搭載しており、全装甲式の自走砲となっている。

ソ連軍戦車と自走砲のミニチュア

新しいプラスチック製BT-7キットでは、BT-7戦車とBT-7A自走砲を組み立てられる。

1941年におけるT-34は、手ごわい戦車である。前面と側面に厚い装甲を備え、強力な76mm砲を搭載している。戦役が進むにつれ、ソ連は砲を改良したT-34の改良型を投入した。短砲身76mm砲を搭載した型と、対戦車能力が高く射程も長い76mm砲を搭載した型の、どちらも投入できる。T-34戦車大隊では、T-34戦車を中核とする部隊を編成できるが、同じフォーメーション内にT-26、BT-7、T-60、T-28戦車を投入することもできる。フォーメーション内のユニットには、T-38偵察戦車、KhT-130火炎放射戦車、SU-12またはBT-7A自走砲、マキシム4連装対空機関銃小隊(Quad Maksim AA MG Platoon)またはDShK対空機関銃小隊(DShK AA MG Platoon)が含まれる。

ソ連は、T-35のような変わった戦車も投入する。この1930年代の設計は、一つの車体に複数の砲塔を搭載し、通常の戦車というよりも陸上戦艦に近い車両を生み出した。短砲身76mm歩兵砲を備えた大型の中央砲塔一つに加え、それぞれ45mm対戦車砲を備えた小型砲塔二つ、さらに機関銃を備えた小型砲塔二つを搭載していた。この鈍重な巨体は豊富な火力を持ち、当時の戦車としては十分な装甲も備えていた。このフォーメーションでは、T-35重戦車とT-28重戦車を混成できる。SU-12またはBT7A自走砲と、対空機関銃も投入できる。4番目の装甲車両枠には、T-26、BT-7戦車、またはKhT-130火炎放射戦車を選択できる。

T-28戦車も多砲塔戦車であるが、76mm砲を搭載しているのは主砲塔だけである。二つの小型砲塔は機関銃を装備している。このフォーメーションはT-35戦車大隊と同様で、T-28とT-35戦車を混成でき、火器ユニットも同じである。

ソ連軍の多砲塔戦車のミニチュア

1941年後半、モスクワ防衛に間に合う時期に、イギリス製のレンドリース戦車が到着し始めた。これらの戦車は少数ながら利用でき、新編の戦車旅団でT-34やその他のソ連軍戦車とともに戦う姿がよく見られた。こうしたフォーメーションの一つを、ヴァレンタイン戦車大隊で表すことができる。ヴァレンタイン、T-34、T-26、BT-7、T60戦車を混成できる。また、レンドリースのマチルダII戦車を装備するマチルダ戦車中隊(Matilda Tank Company)もある。ヴァレンタイン戦車大隊は、火器ユニットの選択肢が少なく、対空兵器だけとなる。T-60戦車中隊(T-60 Tank Company)は新型のT-60軽戦車を投入する。この戦車は20mm砲を装備しており、機関銃一丁のみを備えたT-38軽戦車からの改良となっている。

赤軍の機械化軍団を構成するもう一つの主要な要素が、機械化師団と自動車化師団の歩兵である。これらを表す自動車化ライフル大隊のフォーメーションは、大規模な歩兵中隊を持ち、機関銃、82mm迫撃砲と「120」迫撃砲、76mm歩兵砲、対空機関銃、45mm対戦車砲の火器ユニットに支えられている。

もう一つの機動歩兵戦力が、騎兵連隊の兵士たちである。通常の騎兵であれコサックであれ、機動力が高く、騎乗したままでも下馬しても戦える。この連隊は強力なフォーメーションであり、騎兵中隊(Cavalry Squadron)五つ、タチャンカ機関銃中隊(Tachanka Machine-gun Company)、45mm対戦車中隊(45mm Anti-tank Company)、76mm連隊砲中隊(76mm Regimental Gun Company)からなる。タチャンカは馬車に機関銃を搭載したもので、一個中隊には最大8両のタチャンカが含まれる。これにより、機動力の高い重機関銃火力を得られる。

ソ連軍騎兵のミニチュア

赤軍の大部分を占めるのは、ライフル大隊の歩兵である。これらのフォーメーションは、ファシストの侵略者との戦いにおける主要な防衛線を担う。歩兵を中心としているが、無力なわけではない。火器ユニットには機関銃、76mm連隊砲中隊、45mm対戦車中隊、82mm迫撃砲中隊(82mm Mortar Company)、対空機関銃が含まれる。最大三つのライフル中隊(Rifle Company)と、一つの短機関銃中隊(SMG Company)を編入できる。

1941年を通じてソ連をめぐる戦いが続くなか、一部の部隊は戦闘でその実力を証明し、親衛部隊となるか、赤旗勲章を授与された。その後も、熟練と勇気をもって、優れた戦いぶりを示し続けた。人民義勇軍(People’s Militia)はモスクワの住民から動員され、市内への進入路を防衛するために投入された。これらはすべて、コマンドカードで表すことができる。

ワイルドカード・ユニット

『Barbarossa』では複数のKV戦車を利用できるが、最も装甲が厚いのはKV-1Eである。これはワイルドカード・ユニットとして表される。KV-Eはさらに重装甲で、装甲値は前面9、側面8、上面2となっており、76mm砲を搭載している。

支援部隊

ソ連軍の支援部隊には、重戦車、装甲車、対戦車兵器、砲兵、対空兵器、航空支援など、多彩な選択肢がある。

KV-1重戦車中隊(KV-1 Heavy Tank Company)は、KV-1の初期生産型を装備している。T-35やT-28のような多砲塔戦車から大きく転換したKV-1は、強固な装甲(前面7、側面7、上面2)と、優秀な76mm砲(対戦車値8)を備えている。KV-2重戦車中隊(KV-2 Heavy Tank Company)は、前面装甲値8という、さらに重装甲のKV-2を投入する。その大型砲塔には152mm榴弾砲が搭載され、対戦車値10、自動火力(Auto Firepower)を備えている。どちらのKVも強力であるが、その強さには代償があり、戦術移動速度(Tactical)は8インチ/20cmと低速である。

KV重戦車のミニチュア

BA-10装甲車は、ソ連軍部隊にスピアヘッド(Spearhead)の選択肢を与える。T-26と同じ45mm砲を備えているため、補助的な火力としても悪くない。

対戦車砲には、牽引砲と自走式兵器の両方がある。ZIS-30対戦車中隊(ZIS-30 Tank-killer Company)は、コムソモーレツ砲兵牽引車に強力なZIS-2 57mm対戦車砲を搭載している。その他の対戦車中隊(Tank-killer Company)は、45mm、57mm、76mm、85mmの対戦車砲を装備している。

ソ連軍の対戦車兵器のミニチュア

支援部隊として、カチューシャ親衛ロケット砲中隊(Katyusha Guards Rocket Battery)を選択できる。装備するのは、130mmロケット弾を発射するBM-13カチューシャである。コマンドカードの選択肢として、80mmロケット弾を発射するBM-8カチューシャも選択できる。これらの多連装軌条式ロケット発射機は、壊滅的なロケット弾の壁で空を埋め尽くし、多数の小型ロケット弾によって目標地域を制圧する。「量それ自体に質がある」という考えを体現する、もう一つのソ連兵器である。

その他の砲兵には、76mm砲兵中隊、76mm砲兵中隊(1936年型)、122mm砲兵中隊がある。76mm 1902年型砲は、堅実な砲兵戦力の選択肢である。一方、76mm M1936砲は、砲兵射撃と直接射撃の射程がより長く、直接射撃時の対戦車能力も向上している。122mm榴弾砲は良好な砲兵射撃の射程と、より強力な砲撃火力を備えていた。

ソ連軍砲兵のミニチュア

フォーメーション内の対空機関銃に加え、対空射程と打撃力に優れた37mm対空砲中隊(37mm Anti-aircraft Company)を選択することもできる。

ソ連軍には、2種類の地上攻撃機の選択肢がある。機関銃と100ポンド爆弾を装備したI-153「チャイカ(Chaika)」と、23mm砲と132mmロケット弾を装備したIL-2シュトゥルモヴィク(Shturmovik)である。

訳注

原文の不完全な表現について:T-34の説明にある「a powerful 76mm」は兵器名が省略されているため、文脈に沿って「強力な76mm砲」と訳した。マチルダ戦車中隊の文「You can Matilda Tank Company」は動詞が欠落しているため、中隊の紹介にとどめ、具体的な編入条件は補っていない。

迫撃砲の記述「82mm and 120 mortars」では「120」の単位が欠落しているため、本文でも単位を補っていない。

ワイルドカード・ユニットの段落では、原文が「KV-1E」と「KV-E」を併用しているため、その表記を残した。また、原文中の「BT7A」「T60」も該当箇所ではそのまま残した。

KV-2の砲塔を説明する原文「bit turret」は、文脈に沿って「大型砲塔」と訳した。騎兵連隊の「Ant-tank」は「Anti-tank」として訳した。

BM-13のロケット弾口径「130mm」、BM-8の「80mm」、I-153の爆弾重量「100 lb」は、原文の数値・単位をそのまま訳した。

Early, Flames of war, レビュー

Blog posts

View all
エラディケイターの対戦車火力

エラディケイターの対戦車火力

ウォーハンマー40k大森浩史