銃撃で敵を削った後、最後に勝負を決めるのはいつも白兵戦である。第11版のウォーハンマー40kでは、突撃宣言から戦闘解決までの流れにかなりの手直しが入っている。特に、突撃ロールを振った後で標的を選べること、接敵範囲が2mvになったこと、そして先手の優先順が変わることは、近接アーミーを使うプレイヤーの判断を大きく変える。
まず2D6を振り、その後で標的を選ぶ
第10版では、突撃したい敵を先に宣言し、その後で2D6を振って必要距離を満たせるか確認した。主目標への突撃に失敗すれば、すぐ近くに別の敵がいても、その部隊は立ち尽くすことがあった。
第11版では、突撃可能なユニットを選んだら、まず2D6を振る。その出目より近い位置にいる敵ユニットの中から、突撃対象を決定する。たとえば本命の戦車へ届かない出目だったとしても、手前の小部隊へ突撃して前進し、少なくとも攻撃の機会を得られる。逆に、予想外に大きな出目が出れば、当初予定していなかった重要目標へ切り替えることもできる。
この変更は、白兵戦部隊のターンを空振りにしにくくし、プレイヤーの選択を増やす。突撃する前に「最低限届く標的」と「大きく振れた場合に狙う標的」を考えておくことが、近接運用の基本になりそうだ。
突撃距離は実質的に短くなる
柔軟になった一方で、突撃距離には厳しさも加わる。第11版では、突撃対象に選べるのは、振った出目より近い距離にいる敵だけである。第10版では、敵から1mv以内へ入れれば接敵できたため、実際のモデル間距離より少ない出目で突撃が成立する場面があった。
第11版では、たとえば敵が7.5mv離れているなら、8以上の出目が必要となる。しかも接敵範囲は2mvへ広がったため、ダブル1の突撃は必ず失敗すると説明されている。増援が敵から8mvより外へ到着できるようになっても、そこからの突撃には一般に9以上が必要になるのは、この距離処理によるものだ。
壁の後ろで突撃を拒む戦術は弱体化
突撃移動中、モデルは可能であれば突撃対象の1mv以内に移動を終えなければならない。それができない場合でも、可能なら接敵範囲、つまり2mv以内に入る必要がある。第10版のように、可能なら必ずベース接触しなければならないという厳密さは緩和され、多少の位置調整の余地が生まれる。
この変更と2mvの接敵範囲によって、廃墟の壁からわずかに離して部隊を置き、敵の大きなベースが壁越しに接敵できないようにする戦術はかなり弱くなる。壁の向こう側にいる歩兵へ、外側のモンスターやビークルが接敵しやすくなり、建物の内部へ隠れたから安全という考え方は通用しにくい。
ただし、突撃対象として選ばなかった敵ユニットから2mv以内へ移動を終えることはできない。二つの敵部隊が並んでいる場合、片方だけを標的にすると移動経路が制限される可能性がある。大きな接敵範囲は突撃を助けるだけでなく、守る側も配置で進路を狭められるのである。
飛行ユニットは突撃時にも空へ舞い上がれるが、その場合は移動距離から2mvを支払う。地形やモデルを飛び越えられる利点はあるものの、突撃距離に余裕がないときには致命的な差になる。飛行部隊だから常に障害物越しの突撃を選ぶのではなく、地上経路で届くならそちらを優先する判断も必要だ。
白兵戦は最初と最後にまとめて動く
第10版の白兵戦では、一つのユニットが接敵移動、攻撃、再編移動をすべて終えてから、次のユニットを選んだ。第11版ではこれが整理され、まず白兵戦に関わるユニットが接敵移動を行い、その後で攻撃を交互に解決し、最後に再編移動をまとめて行う。
接敵移動は任意だが、通常はより多くのモデルを攻撃へ参加させるために重要である。手番側のプレイヤーが先に接敵移動を行い、その後に相手が行う。各モデルは選んだ接敵対象のうち最も近いユニットへ近づくように3mv移動し、可能なら接敵範囲内へ入らなければならない。第10版のように最も近い「モデル」へ縛られるのではなく、最も近い「対象ユニット」へ寄ればよいため、敵の周囲へ回り込む自由度は上がる。
先手は突撃側が先に選ぶ
白兵戦の攻撃は、先手を持つユニットから処理し、その後に通常のユニットを処理する。突撃を行ったユニットは、そのターン中は先手を得る。この基本は第10版と似ているが、重要な違いは、先手グループの最初のユニットを手番プレイヤーが選ぶことだ。
第10版では、防御側に先手を持つ危険なキャラクターがいれば、突撃した側が攻撃する前に切り倒される恐れがあった。第11版では、突撃した側が最初の一部隊を選んで攻撃できるため、先手を持つ防御ユニットへ先に集中攻撃を仕掛けやすい。
これは先手が無意味になるということではない。複数の戦闘が同時に起きている場合や、継続戦闘では依然として非常に強い。だが、「このユニットへ突撃したら自動的に先に殴られて終わる」という威圧感は薄れる。第11版では、強力な近接キャラクターを守るために、周囲の部隊配置や複数戦闘の順序まで考える必要がある。
再編移動と制圧白兵
攻撃をすべて解決した後、白兵戦に参加資格があったユニットは再編移動を行える。現在も敵と接敵しているなら、敵へ近づく再編を行う。接敵していないが3mv以内に別の敵がいるなら、新たにその敵へ接敵する再編が可能になる。さらに敵が近くにおらず、3mv以内に作戦目標がある場合には、作戦目標へ近づく再編を行える。
この最後の処理は、敵を倒した近接部隊が、その勢いのまま得点地点へ踏み込むことを表している。既に作戦目標上にいる場合は、範囲内に留まる限り配置を整え、次の射撃に備えて壁の裏へ入り直すような動きも可能になる。
また、戦闘中に犠牲者を取り除いたことで、攻撃する予定だったユニットが敵から離れてしまった場合や、再編によって新たな敵に接敵された場合には、「制圧白兵(Overrun Fight)」が発生し得る。これは追加の接敵移動を行い、本来起こるべき白兵戦が処理漏れしないようにする仕組みだ。
巧妙に使えば、一つの敵を最初の部隊で倒し、もう一つの突撃部隊が制圧白兵によってその奥の敵へ届く、といった展開も起こり得る。第11版の白兵戦は、手順をまとめて見通しを良くした一方で、敵を倒した後の位置関係がさらに重要になっている。
次回は、こうした戦場へ指揮官や兵員を届ける合流キャラクター、輸送車両、航空機の変更をまとめる。



